答志島の概要
答志島の生活基盤は、漁業従事者が80%を占め、観光業・公務員等、間接的には住民の全てが漁業生産の影響を受けて生活しています。町内の行事は漁業組合・青年団等によって運営され、住民と住民が強い結びつきを持って、毎日の生活にいそしんでいる事は、離島としての特殊事情を克服して、独自の生活様式も生み出しています。
その一つとして「寝屋子」という制度があり、昔と生活様式の全く変わった現代にも、その制度は多少の変化があったにせよ、脈々と受け継がれ現在は鳥羽市の有形文化財に指定されています。
答志島のみどころ
岩屋古墳(岩屋山遊歩道)
山頂約80mにある円墳で、横穴式石室がほぼ完全な形で残っています。直径22m、高さ2.5mの石組みの古墳で天井には大きな6枚岩がある。市の文化財に指定され現在遊歩道を整備中である。
美多羅志神社(岩屋山遊歩道)
里の産土神(子宝の神)で神社の祭神は八柱の神々である。正月4日には古式豊かな獅子舞神事が行われます。また、妊娠中にアワビをおそなえしお参りすると目のきれいな子供が生まれるといわれています。
潮音寺(岩屋山遊歩道)
西暦834年に建立。1150年以上経っており、平安・室町時代の仏像が安置され、注目されています。
八幡神社
島の守護神である。旧暦1月18日には弓引神事(豊漁際)も行われます。島民は「八幡さん」と呼び大変慕われている神様です。柿元人麻呂の詠んだ「釧著く答志の崎にけふもかも大宮人の玉藻刈り羅む」(万葉集巻第一)の歌碑もある。
西行法師歌碑
「さきしまの小石の白を高波の答志の浜にうち寄せてける」と刻まれ、答志の島には白色の石が敷き詰められていると詠んだ短歌である。西行は平安末期から鎌倉前期の僧歌人。(山下集下巻)
九鬼嘉隆首塚(築上山遊歩道)
九鬼水軍・九鬼嘉隆が1600年関ヶ原の戦いに敗れ、島内洞仙庵にて自害し首を葬った墓で、小高い山にあり鳥羽湾を望む絶景ポイントの一つです。また県の文化財に指定されている。
九鬼嘉隆胴塚(築上山遊歩道)
九鬼水軍・九鬼嘉隆が1600年関ヶ原の戦いに敗れ、島内洞仙庵にて自害し胴を葬った墓で、五輪塔が建てられている。首塚同様県の文化財に指定されている。
サンデービーチ白浜海水浴場
当館のすぐ近くにある開放感いっぱいの海水浴場
答志島の歴史・文化
戦国武将-九鬼嘉隆について
信長・秀吉のもと、水軍の将として活躍した九鬼嘉隆。「世界の海へ出る」という野望を抱いた志摩の若き海賊は、信長という稀代のカリスマと出会い、共鳴し、九鬼水軍を結成。伊勢長島を攻め、瀬戸内海の覇者・毛利水軍を撃破して石山本願寺を開城させるなど、信長の天下布武に欠かせぬ存在となる。乱世にあっても、外に目を向け続け、信長と共に世界を目指すことを夢見た海の男。
九鬼城主・九鬼定隆の次男。伊勢国司北畠氏に属していたが滝川一益を頼って織田信長に仕える。長島一向一揆を攻めに水軍を率いて参加、その功によって志摩・鳥羽城主となる。石山合戦では毛利水軍を撃破し九鬼水軍の名を高める。本能寺後は羽柴秀吉に従い四国、九州、小田原征伐や朝鮮の役に参加。関ヶ原では西軍に参加し敗戦したが子の九鬼守隆が東軍に参加したため助命を許されるが、その報が届く前に答志島にて自刃した。島内洞仙庵にて自害し首を葬った墓が首塚で、胴を葬った墓が胴塚として今も残っています。
寝屋子制度
一定年齢に達した男子数名を預かり、世話をする制度で、以前は珍しい風習ではなかったが、現在では答志地区にその良き伝統が受け継がれている。寝屋子は食事の為に実家へ帰り、職業に従事するなどのほかは、寝屋で過ごし、共に寝屋子となった若い衆は生涯義兄弟の縁を結び、冠婚葬祭はもとより何事があってもすぐに駆け付けてくれる。この制度がいつから始まったかは、はっきりしないが、百年以上前から続き、一説には九鬼水軍がいざと言う時に船のこぎ手を集める際、寝屋子を回れば早く人を集められることができたとも言われる。昭和60年2月19日に市の無形民俗文化財に指定されました。
近隣の観光施設
ミキモト真珠島
ミキモト真珠島は、明治26年(1893)御木本幸吉が世界で初めて真珠の養殖に成功した島で、1951年の開島以来、世界中からたくさんのお客様をお迎えしています。約7000坪の島内には、真珠のすべてがわかる真珠博物館をはじめ、真珠王と呼ばれた御木本幸吉の生涯を紹介する御木本幸吉記念館、昔ながらの白い磯着姿の海女が繰り広げる潜水実演などがあり、真珠の魅力を存分に満喫できる真珠のテーマパークです。
鳥羽市立 海の博物館
海女や漁、木造船など海にかかわる約60,000点(内6,879点が国指定重要有形民俗文化財)もの民俗資料を所蔵する博物館。
建物は日本建築学会賞や公共建築百選にも選ばれています。
貝紫染め、貝殻を使ったマグネット作りやストラップ作り、鳥羽の海辺で拾った海藻を使ったしおり作りやハガキ作りなどの体験ができます。
伊勢志摩近鉄リゾート 志摩スペイン村
異国情緒あふれるスペインの街並みを再現し、子どもから大人まで楽しめるアトラクション、エンターテイメント、レストラン、ショップが集まった魅力あふれる伊勢志摩にあるテーマパークです。
ともいきの国 伊勢忍者キングダム
安土城がシンボルのテーマパーク。城下街では奉行所や花魁、大忍者劇場などのショーが楽しめるほか、三重県産や伊勢志摩のこだわりグルメが味わえる美食街もある。注目は、全コース67アトラクションのツリートレッキング「忍者森のアドベンチャー」。忍者衣裳に着替えて、家族やグループで挑戦できる。最後は、風呂に入って、汗を流して帰ることも可能。駐車場無料で、食事と風呂だけの立ち寄り利用もあり。
伊勢夫婦岩ふれあい水族館 伊勢シーパラダイス
夫婦岩で有名な二見興玉神社からすぐにある水族館。「ふれあい」をメインテーマに、超大型海獣を収集展示しており、動物たちとコミュニケーションがとれる。ショーでは「セイウチ」「トド」「ゴマフアザラシ」などが、目の前までやってきて、さわったり一緒に記念撮影ができる。