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編集長のつぶやき


2011年08月号 「大丈夫」という言葉…

 先日、とある小学生チームの試合を応援しに行きました。そのチームは、他のチームの選手よりも見るからに小柄で、なおも細い選手達でありました。試合前、「ちょっと頼りないなあ」そんな印象を持ちましたが、いざ試合が始まると目つきが変わり、小さな身体から思いっきり発せられる声…とてつもない気迫がとても大きなオーラを作り出した。
 まずここで感じた事は、「試合にのぞむ強い気持ち」。これは、目標を持って真剣に練習した人にしか持てないものです。それは声となり、実力、身体以上のオーラを作り出すことができる。「気持ち」を見いだす練習は、やはり大事です。
 さて、試合は終盤になり接戦を繰り広げてきたが、私が応援しているチームはリードされたまま、チャンスは何回もあったがなかなか逆転することができない。時間も迫ってきた。
「もしかして負けてしまう」選手達はあせりの表情を隠せない。声も出なくなってきた。グランドには、父母の声援だけがやけに響き渡る…父母も届かない声援にもどかしさを感じ始める。
「やっぱりだめか…」
 そんな中、ある母の声「大丈夫、大丈夫よー」と力強くもあり、あたたかく、優しい声が、やけに私の心に突き刺さった。と同時に涙が溢れ出た。選手達にもその声、言葉に一瞬落ち着きを取り戻した様な空気が生まれた。
 「大丈夫」という言葉…親が持つ、子どものすべてを包み込み、安心を与える特別な言葉。
母もまた、これまで子どもと同じ気持ちで母は母の立場で、この試合を目標にして支えてきたのでしょう。そして、子ども達が頑張っていたことを知っているから、「大丈夫」という言葉が自然に出たのだと思いました。単純で使い慣れた言葉ですが、親子が共に同じ目標に向かった時こそ伝わる絆の言葉「大丈夫」。 改めて素敵な言葉だと感じました。
                                                編集長 中村和久


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